公正取引委員会が九州3県の漁協や漁連に対し、有明海の養殖ノリの全量出荷を生産者に求めていたとして独占禁止法違反(不公正な取引方法)容疑で立ち入り検査した問題で、福岡有明海漁連(福岡県柳川市)は3日、今後は全量出荷を生産者に求めない、などとする改善案をまとめ、上申書を公取委に郵送した。
公取委が再発防止などの改善策を認定すれば、課徴金納付命令などの行政処分が見送られる「確約手続き」の一環。同漁連では、有明海産のノリが買いたたかれるのを防ぐためとして、漁連などが開く共同の入札会に全量出荷する約束を、生産者と漁協が誓約書で、漁協と漁連は覚書で交わしていた。だが独禁法に配慮し、同漁連は約2年半前に誓約書などから「全量出荷する」と明記した文言を削除して「努力目標」に変更したが、昨年6月に公取委が福岡、佐賀、熊本の漁協や漁連を立ち入り検査していた。
検査を受けて、同漁連は今後、誓約書や覚書そのものを廃止する。共同の入札会は継続するという。
同漁連は「(入札会は)ノリ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル